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勉強したることども

最近は note にいます

先月からひと月ほど当ブログの毎日更新を続けていましたが、先週1週間は note を試していました。感触がよかったので、あす以降の更新も note をプラットフォームに続けていこうと思います。いきさつは下記記事にまとめました。

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連載してきた「『英語語源ハンドブック』にこじつけて学ぶドイツ語」や「買わなかった本」も、以後は note にて継続していきます。ご関心のある方は note より購読いただければと思います。

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はてなブログの今後の使い道は未定ですが、こちらはこちらでまた何か思いつけば書くかもしれません。

『英語語源ハンドブック』にこじつけて学ぶドイツ語 #45 safe / save

顔の細い犬が温泉でくつろいでいる。その犬の何が気に入らないのか一斉砲撃を仕掛けるものが現れたが、犬の身はまったく安心安全なようだ。砲撃はただのごあいさつだったのかもしれない。ChatGPT によるイラスト。

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HEE こと『英語語源ハンドブック』にこじつけてドイツ語の語源その他について書くシリーズ。

前:#44 radio

第45回は safe / save から。

いずれの語もラテン語形容詞 salvus (危害を加えられていない、健康な、まっとうな)に由来し、印欧祖語 *sol- (完全な)に基づく。[...]形容詞 safe はフランス語を経て13世紀に英語に借用され、[...]動詞 save は、ラテン語 salvus が動詞化した salvare が(アングロ)フランス語を経て13世紀に英語に借用されてきた。[...]名詞 safe (金庫)は、15世紀に動詞 save からの品詞転換を経て save の語形で用いられていたが、17世紀からは語形としては形容詞 safe に合流した。

ドイツ語には der(das) Safe 「金庫」がある。HEE によれば17世紀からあるという「金庫」の意味の英語 safe が、Duden 語源辞典いわく19世紀に借用されたものである。ドイツ語の文中でこれに出会うとつい「ザーフェ」などとドイツ語読みしてしまいそうだが、発音は英語そのままなので気をつけないといけない。

いっぽうドイツ語で Safe といえばもっぱら名詞であり、形容詞としての用法は入っていない。英語の形容詞 safe に相当するドイツ語としては sicher が連想される。古高ドイツ語からある古い形容詞だが本来語ではなく、ゲルマン祖語の時代に入ったラテン語 sēcūrus 「安心な、安全な」に由来する。

とすると同根語として連想される英語 secure 「不安のない」も sicher と同じく古いのか…というとそうでもないようだ。KDEE こと英語語源辞典によれば、早くにゲルマン語に入ったラテン語 sēcūrus は古英語 sicor につながった一方で、1533年ごろラテン語 securus を再度借用する形で secure が現れた。そして KDEE いわく、sicor の系列は「secure に駆逐されて 16C 以降はまれ」だという。古英語 sicor の末裔 sicker 「安全な」は、英辞郎では「〈スコット・北イングランド〉」とされている。

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ところでラテン語 sēcūrus は、名詞 cūra 「心配、看護」に接頭辞 sē- 「ない」がついたものであり、つまり「心配がない」の意味である。この元の名詞 cūra を医学用語として16世紀に借用したものが die Kur 「療法」である。以前言及した bio- と似て、自然療法大好きなドイツ文化ではこの Kur もよく見かける。日本語でカタカナ語クアハウス」になった das Kurhaus もそう。Duden 語源辞典はいくつかの複合語の初出年代を書いてくれている:

  • Pferdekur: 荒療治(17世紀)
  • Kurgast: 療養・湯治の客(18世紀)
  • Hungerkur: 断食療法(18世紀)
  • Kurpfuscher: 無免許医、やぶ医者(18-19世紀)
  • Kurort: 温泉保養地(19世紀)

ちなみに察しのつくとおり、ラテン語 cūra は古フランス語を経由して英語 cure 「癒す」になった。KDEE によれば初出は14世紀とのことで、ドイツ語 Kur より早い。

HEE の記述に戻る。動詞のほうの英語 save の語源となったラテン語 salvus は、挨拶 salve 「健やかであれ→こんにちは」に派生した。ここから英語では salute 「挨拶する」や salutation 「挨拶」の語が生じることとなる。軍隊において空砲を放って敬意を示す「礼砲」を英語では Gun salute などと呼ぶが、ドイツ語では当初ずばり die Salve といった。16世紀にフランスから借用した語で、現代では空砲・礼式に限らず一般の「一斉射撃」を Salve と呼ぶようになった。挨拶がてら一斉砲撃とはドイツの軍隊は容赦がない。現代では、とくに「礼砲」のことを指す場合は der Salut と呼ぶようだ。eine Salve von Gelächter 「笑いの Salve」すなわち一斉射撃のごとく笑い声がどっとあがるという比喩もみられる。

最後に、英語 save のドイツ語での類義語について。「救う」なら retten、「蓄える」なら speichern あたりだろうか。ドイツ語 retten 「救う」と同根とみられる語はオランダ語 redden や古英語 hreddan など西ゲルマン語群にのみみられ、その語源ははっきりしないようだ。Duden 語源辞典はインド語群の古い語 śratháyati 「緩める」との関連を指摘し、「自由にする」のような原義から「救う」へと派生したのではないかとしている。なお古英語 hreddan は現代までに廃語となった。

もう一方の speichern 「蓄える」は、後期ラテン語 spicarium 「穀物蔵」を借用した古高ドイツ語 spīhhāri から派生した。動詞の初出は18世紀とかなり新しい。コンピューター用語でデータを "save" すなわち「保存」するという際にも、ドイツ語ではこの speichern を用いる。なお、ラテン語 spicarium はラテン語 spīca 「穀物の穂」から派生したもので、ラテン語 spīca は英語に借用され spike 「穀物の穂」になった。同音異義語の spike 「大釘、スパイク」はラテン語借用語でなく英語本来語ではあるものの、印欧祖語までさかのぼればラテン語 spīca と同じ *spei- 「とがった先端」に行き着く。この印欧語根 *spei- からはドイツ語 spitz 「先のとがった、辛辣な」が出た。18世紀に登場した犬種のカテゴリースピッツもこれである。マズルがとがっていることから Spitz と名付けられた。

2026-02-09 追記

この記事を試験的に note にも転載しました。

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『英語語源ハンドブック』にこじつけて学ぶドイツ語 #44 radio

Unsplashより、タイで撮影された FUNAI のラジカセ。

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HEE こと『英語語源ハンドブック』にこじつけてドイツ語の語源その他について書くシリーズ。

前:#43 quickly

第44回は radio から。

「無線、ラジオ」の意味の radio は、1898年に最初の記録がある radiotelegraphy (無線電信)の後半部分が略されたものに由来。語源はラテン語 radius (光線、光)で、これに基づく連結形 radio- (無線、電波)に由来。[...]「無線」を表す radio は1907年に最初の記録がある。一方、放送としての「ラジオ」の意味で使われた例は1920年が最初のものである。

Duden 語源辞典によれば、ドイツ語の das Radio 「ラジオ」は1920年ごろ英語から借用されたという。このころアメリカで民間ラジオ放送が始まったことと符合する。

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これと並行して、ドイツの無線技術者ハンス・ブレドウが der Rundfunk を造語した。ドイツ語版 Wikipedia は1919年、Duden 語源辞典は1923年のことだとしている。のち1924年には、ヴァイマル共和制ドイツの郵政省が放送事業の名称としてこの Rundfunk を正式に採用した。以来ドイツでは、 Radio / Rundfunk の両方が「ラジオ放送」を指す語として用いられる。また後者は、のちのテレビ時代にひろく「放送局」を指す語としても用いられるようになった。

de.wikipedia.org

ブレドウの新造語 Rundfunk の前半要素 rund- は「丸い」の意味。英語 round と同じく古フランス語 ront ないし rond を借用したもので、中高ドイツ語期から存在が確認されている。さらに元をたどれば印欧語根 *roto- 「車輪」に行き着き、ここから派生したドイツ語本来語に das Rad 「車輪」がある。

また後半要素 -funk は der Funk 「無線」のことである。Rund-funk =「丸い - 無線」ということで、無線電信を用いた広域への情報発信を表した。Funk は中高ドイツ語期からみられる動詞 funken 「火花を発する」を名詞化したもので、また動詞 funken は古高ドイツ語期からみられる名詞 Funke 「火花、火の粉」からきたものである。この Funke は das Feuer 「火」と同じく印欧語根 *pū̌r にさかのぼり、Funke の持つ -n- はその属格ないし地格の形に由来するという。

なお、Funk から容易に連想される die Funktion 「機能」は17世紀にラテン語 fūnctiō を借用したもので、Rundfunk の造語のいきさつからしても Funk の語源からしても無関係のようである。

次:#45 safe / save

『英語語源ハンドブック』にこじつけて学ぶドイツ語 #43 quickly

unsplash より、繁茂する草。ドイツ語話者にとっての "quick" はこういうことなのかもしれない。

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前:#42 paint

第43回は quickly から。

quick の派生語で古英語から見られる。quick 自体も古英語から見られる本来語で、印欧祖語 *gwei(ə)- に基づく。[...]もともと quick が「生きている」を意味し、そこから「生き生きとした」に広がり、それが「素早い」という意味にも広がった[...]。

英語本来語ということでドイツ語の同根語を求めたいが、思い当たるものがない。そこで KDEE こと英語語源辞典に助けを求めたところ、keck 「威勢のいい、粋な」という形容詞がそうなんだという。この keck という単語は知らなかった。

Duden 語源辞典いわく、古高ドイツ語から中高ドイツ語にかけては kec と quec という2つの綴りが併存していた。k- で始まる綴りは古高ドイツ語後期に南ドイツで発祥したもので、これが現代の正書法につながった。

いっぽう調べを進めると、q- で始まる同根語もいくつか現存していることがわかった。たとえば erquicken 「元気づける、気分を爽やかにする」という動詞は古高ドイツ語から使用がみられるという。前綴りを伴わない quicken も中高ドイツ語まではあったようだが、現在は廃語とのこと。また verquicken 「融合させる」は比較的新しい動詞で、17世紀に錬金術用語として使われたのがはじまり。Quecksilber 「水銀」との合金をつくることが原義だった。

また名詞では、die Quecke というのがある。Duden によれば、並外れた発芽力と強靭な根茎を持つことから「生命力の強い草」という意味で名づけられたイネ科の雑草の一種とのこと。アクセス独和辞典第4版は「カモジグサ」の訳語をあてているが、カモジグサという種そのものはヨーロッパには分布していないようだ。ドイツ語版 Wikipedia では、その上位の「エゾムギ属」の見出し語に Quecken が充てられている。いずれにせよ、葉っぱの細長いよくある雑草をイメージしておけばおおよそ間違いないのだろう。

de.wikipedia.org

さらに、アクセス独和辞典にはそもそも quick そのものが立項されていることに気がついた。北部方言で「元気な、活発な」を意味するという。複合語 quicklebendig 「はつらつとした」については『アクセス』では方言との表記はなされていないものの、Duden 語源辞典では低地ドイツ語由来との説明がある。

列挙してきた同根語を見渡してみると、英語圏に近いドイツ北部からドイツ南部へ離れていくにつれて、qui- → que- → ke- と移り変わるようすがなんとなく見て取れる。それとは別に、動詞形の quicken は que- がウムラウトしているようにも見える。

最後に、quick / keck の語源である印欧語根 *gwei(ə)- はギリシャ語で bíos になった。ここから派生した接頭辞 bio- は、自然が好まれるドイツ文化でしばしば目にする。たとえば der Bioladen 「自然食品店」など。

de.wikipedia.org

もしかすると、ここまで見てきたドイツ語本来語たちよりもこの bio- 系列の語のほうが、ドイツ語ではむしろよく見かけるかもしれない。

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『英語語源ハンドブック』にこじつけて学ぶドイツ語 #42 paint

Unsplash より、絵の具を塗る女性。粉をひいているのではないし、ましてや音楽をしているのでもない。

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前:#41 office / officer

第42回は paint から。

中英語期にフランス語から借用された動詞 paint (色を塗る)が名詞に転用されたもので、主な使用は近代英語期から見られる。印欧祖語 *peig- (切る、切り込みを入れて印づける)に基づく。

英語 paint と似た形の語はドイツ語には入っていない。意味の上で近いのは malen 「(絵の具などで)描く、色を塗る」だろう。Duden 語源辞典によればゲルマン語派にのみ見られる本来語で、ゲルマン祖語 *mēla- 「印、しみ」から「印をつける」を原義として生じた。印欧語根 *peig- とは無関係とみられているようだが、「切る」のか「しみ」によるのかは別として「印をつける」から「色を塗る」へ意味変化しているのは発想として近い感じもある。

ゲルマン祖語 *mēla- は古英語 mælan 「印・しみ・傷などをつける」に派生した。しかしこの語は現代まで残らなかったようだ。

どうしよう、英語 paint もドイツ語 malen も接点に乏しくて、互いにこじつけることがあまりない。紙幅が余るので書き足しておくと、動詞 malen から名詞 Maler 「画家」が派生するが、オーストリアの音楽家グスタフ・マーラーは Maler ではなく同音異義の Mahler すなわち「粉ひき屋」である。ドイツ語本来語の動詞 mahlen 「粉をひく」に由来する。

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また、同じ「粉ひき屋」由来の姓でもミュラー Müller は成り立ちが異なる。こちらは後期ラテン語 molīna 「水車」を借用した古高ドイツ語 mulin もしくは mulī に由来し、ローマ伝来の水車小屋で粉をひく職人あるいはそのような製粉施設の主人を意味した。英語圏の姓 Miller はこちらに対応する。ただ、ゲルマン本来語由来の Mahler もラテン語由来の Müller も、印欧祖語までさかのぼれば同じ語根 *(s)mel- 「粉をひく」に行き着くようだ。

次:#43 quickly

『英語語源ハンドブック』にこじつけて学ぶドイツ語 #41 office / officer

ChatGPT に英語 office と bureau の使い分けをイラストで表現してもらった。ドイツ語ではどちらにも Büro が使える。

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前:#40 climb

第41回は office / officer から。

office はラテン語 officium (奉仕、義務)がフランス語を経由して1300年頃に借用された語。officer は、ラテン語 officarius がやはりフランス語を経由して14世紀後半に入ってきた。[...]もとのラテン語 officium は、opus (仕事)と fic- (行う)から成り「なされた仕事」が原義。

英語 office に近い形の語はドイツ語には見当たらない。Duden には das Office が立項されているが、これは英語に寄せた表現だと思ってよいだろう。いっぽう officer については、der Offizier 「将官、高級船員」がある。Duden 語源辞典によれば初出は16世紀半ばとのことで、英語 office / officer より新しい。

では office 「事務所」をドイツ語でなんと呼ぶのかというと、まず思い浮かぶのは das Büro 「事務所」である。Duden 語源辞典によれば、17世紀末にフランス語 bureau 「事務室」を借用したものである。Büro の音からは bureau が素直に連想されるけれど、綴りはすっかりドイツ語化されている。フランス語 bureau は古フランス語 bure ないし burel 「荒い毛織物」に由来し、毛織物 → 毛織物で覆った机 → 机が置かれている事務室へとメトニミー的に意味が派生した。古フランス語 bure は俗ラテン語 *bura < ラテン語 burra 「けば立った衣服、毛織物」までさかのぼるが、それ以前の語源は不詳とのこと。

フランス語 bureau はドイツ語だけでなく英語にも入っている。ドイツ語 Büro が英語 office のようにひろく「事務所」を意味するのに対して、英語 bureau には官庁など公的機関のニュアンスが伴う。KDEE こと英語語源辞典によれば、英語 bureau の初出は1699年でこのときは「引き出し付きの事務机」を意味した。のち1720年に「事務室」の用法が現れている。なお KDEE は古フランス語 bure ないし burel の語源について2つの説を挙げており、Duden の説と並んで俗ラテン語 *būiru(m) 「暗赤色」 < ラテン語 burrus 「火のような赤色」 < ギリシャ語 purrhós 「赤」 < pûr 「火」までさかのぼるとの説を紹介している。

次:#42 paint

買わなかった本 2026年1月26日~2月1日

ここ1週間で我慢した本たち。

飯塚健 (著)『晴れのシーンを撮る日に、雨が降ったら?: 何が起きてもうまく解決できる人の考え方』(サンマーク出版)

sunmarkweb.com

映画づくりの現場では、思ってもみなかったことばかりが起きる。  

晴れのシーンを撮る日に、大雨が降ってしまうこともある。   想定した道具や場所が使えず、脚本を書き換えなきゃいけないときもある。 首脳陣に「ほかの案ないの?」と言われ、根本がひっくり返ることもある。 それでもどうにか成立させた結果が期待値に及ばず、泣きたいときもある。

そんなときに、大切にしている考え方をまとめた。

どこかの媒体で目にした試し読みが心に残ったので。

鈴木竜太 (著)『人を動かし、成果を生み出す リーダーシップの科学』(ダイヤモンド社)

www.diamond.co.jp

よいリーダーを目指すあなたに、足りないものは何かーー?本書は、効果的なリーダーシップを振るうための答えを提供しようとするものではない。リーダーシップ論の知識を軸に、最善のリーダーシップを振るえるようになること目指す。経営学の知識を軸に思考し、実践する方法をまとめた1冊。

店頭でぺらぺらめくってピンときた。

中島大志 (著)『この一冊でカジュアル面談の全てがわかる!カジュアル面談の教科書』(労働新聞社)

www.rodo.co.jp

企業視点でカジュアル面談を深掘り!基本から実践まで網羅した解説書

応募を待つだけではなかなか優秀な人材の採用が難しい今、企業側から候補者へアプローチを行うダイレクトリクルーティングが注目を集めています。その柱となるのが、企業と候補者の初めての出会いの場である「カジュアル面談」です。 本書ではカジュアル面談の定義および基本設計、具体的な実施手順、実際の事例など、必要な基礎知識から実践のポイントまで詳細に解説しました。さらに質問・応答テンプレートやチェックリストなどのダウンロードも可能です。 カジュアル面談導入を考えている企業経営者や人事担当者の方、実施してみたけど採用に結びつかず困っている担当者の方など、人事・採用に携わる方におすすめの一冊です。

求職者としても求人者としてもカジュアル面談の経験があるけれど、カジュアル面談のカジュアルネスがどこにあるのかいまだによくわかっていないところがある。

デイヴィッド・ギレスピー (著), 栗木 さつき (翻訳) 『サイコパスから見た世界』(東洋経済新報社)

str.toyokeizai.net

サイコパス」(や「ナルシスト」)ってこれという定義や共通理解のないまま「ドS」「ドM」くらいカジュアルに人口に膾炙しているところがあるけれど、実際この種の気質と解釈されうる人というのは実在しており、そしてある面で非常に優秀なので容易に組織の中枢に入り込み、かつ組織を破壊するというのを実体験として知ってる。ほんとうにおそろしい。

伊野尾宏之 (著)『本屋の人生』(本の雑誌社)

www.webdoku.jp

昭和三十二年開店、 令和八年閉店。

材木屋をたたみとりあえず本屋を開いた父。 フリーターからとりあえず本屋を継いだ息子。

伊野尾書店は、ただそこにあるだけの店だった。

かつて札幌にあったくすみ書房のことを思い出した。2010年に訪れる機会があって、店員さんと「先日深夜ドキュメントで取り上げられていたのを見てきました」「ありがとうございます、ごあいさつできるとよかったんですが店主はいまちょうど不在で」といった会話を交わしたのだった。

www.mishimaga.com